Archive for the ‘ニュース・話題’ Category

芝野友樹弁護士  解雇(専ら整理解雇)に対する対処の仕方を語る !

  芝野友樹弁護士は、11月4日和歌山市内で行われた和歌山県地方労働組合評議会主催の表記の講演会の講師を務めました。その概要をお伝えします。

 解雇は、使用者からの一方的な労働契約の解約であり、解雇の効力が問題になる。その解雇に客観的に合理的な理由がなく社会通念上相当と認められないときには無効になる。つまり後から争えば覆る可能性があり得る。
 
 しかし、一方的に解雇を言われた場合であっても、雇用契約の合意解除になっているケースが多いので要注意。パニックになって、出された書面に署名押印してしまった。あるいは、辞めて、と言われるところでもう働く気はしない、という一時の気持ちから「わかった」とOKしてしまっていることも多い。
 そうしてしまった後で、やっぱり「納得いかない」、思っても、後の祭りということになるからだ。くれぐれも、拒否し、退職を前提とした行動をとらないこと。「働き続けたい」という意思を示すことが大切。
 
 そうしておいて、解雇理由証明書の交付を要求するなど、解雇の理由を聞き出して、特定することであり、この時点で労働組合や弁護士に駆け込むこと。そうした知り合いがいない場合は、私のところにお越し下さいと、控えめに話します。

 整理要件の場合、
第一に 人員削減の必要性が存すること
第二に 解雇を回避するための努力が尽くされていること
第三に 解雇される者の選定基準及び選定が合理的であること
第四に 事前に、説明協議義務を尽くしたこと
が満たされていることが必要であり、これらは、4要件あるいは4要素などと呼ばれていて、これらを満たさない解雇は労働契約法16条違反(解雇権濫用)で無効となる。

 もう少し詳しく言えば、使用者がいう必要性が事実に基づいていず、偽装や、かいつまんだ説明しかしていない場合もあるので、事実を確認する根拠を求めること。また、使用者が、経費削減(役員報酬を含む)、新規採用の停止、一時帰休、希望退職制度など他の雇用調整手段による解雇回避の努力怠っている場合もあるから、これらの事実確認が重要。それらが満たされているとしても、客観的に合理的な解雇の選定基準を事前に設定し、公正に適用されていない場合もるかどうかもポイントとなる。整理解雇の必要性とその内容(時期、規模、方法)及び解雇に対する補償内容などについて納得を得るための説明を行い、誠意をもって協議を行っていない場合にもその解雇にも無効となる可能性があるので、この点も争いになる。

 いずれにしても、突然、解雇と言われたときの対処法は、解雇に理由がない場合が多々あるので、訳わからないうち応諾し、雇用契約の合意解除にされないよう「解雇は受け入れられません」と拒否し、「続けて働かせて下さい」と就労の意思を明らかにしておくこと、と強調されました。

         森崎有治弁護士              職場復帰など画期的な勝利和解勝ち取る!

森崎有治弁護士は、わかやま市民生協で働いていたSさんの代理人の一員として、この度、復職と障害者雇用促進法を遵守することなどを合意する画期的な勝利和解を勝ち取りました。
Sさんは、22年間働いてきましたが、腎臓を患い人工透析治療が必要な一級の障害認定を受ける身体になりました。一時休職後復職しましたが、事実上、退職強要されていました。そこで、労働審判申立を行い、復職などを求めてきました。
 この度の和解で、10月3日より復職し、復職支援プログラムに沿って勤務しています。
 森崎弁護士は、「この勝利は、本人やご家族のがんばりと、ニュースを発行し、傍聴できない裁判所の審尋毎に激励集会を行い、署名などに取り組まれてきた支援する会のご支援が結実した結果です。そうした人々に感謝します。」と言います。
 勝利おめでとうございます。                                                                      (畑中正好・記)
         裁判所前にて、申立時に集まった支援者
 

第13回 医療事故全国一斉相談窓口073-433-2777に開設します。

12月12日(日)午前10時から午後3時まで実施される第13回医療事故全国一斉相談受付の窓口を当事務所にも開設します。電話番号は073-433-2777です。当事務所の阪本康文、芝野友樹、畑純一の各弁護士が分担して対応させて頂きます。

   おかげで大成功

 9月20日行った記念レセプションに引き続いて11月13日に行った「釈迦内柩唄」舞台公演も昼夜ともほぼ満席になるとともに,舞台内容にも多くの方から感動したとする声をいただきました。これにより当事務所の50周年事業として行った企画はすべて成功裡におさめることができました。これもひとえにみなさまの御協力のお陰です。厚くお礼申し上げます。
 舞台公演でいいますと,チケットの普及が目標数を達成したことはもとより,当日の機材の搬入・搬出,チケットのもぎり,場内整理等々たくさんのスタッフを必要としましたが,それも,「祝う会」に集っていただいたみなさま方のご協力により万全の体制で臨むことができました。
 公演を観ていただいた方から,「よかった」と,公演から1ヶ月たった今でも声を掛けて下さる方があります。このように観劇していただいた方々に感激していただいたこともこの上ない喜びです。これは劇が良かったからに他なりませんが,私達も,その内容が当事務所が目指すものに沿い相応しいものであったと主演された有馬理恵さんをはじめ希望舞台のみなさんに感謝しております。
 なお,アンケートの回答が112通ありました。回答内容につきましては添付しております。「とりくみニュース」に掲載しておりますので,そちらをご覧下さい。取り組みニュース最終版1頁 同2頁
    同3頁同4頁

100周年に向けて(創立50周年記念レセプション開催)

 当法律事務所は,9月20日,創立50周年記念レセプションを和歌山市内にあるダイワロイネットホテルで開催(主催:創立50周年を祝う会)しました。当日は,約200人のご出席をいただき,大盛況のうちに幕を閉じました。ご出席いただいた方々に心より感謝申し上げます。当日の内容をかいつまんでお伝えします。
      取り組みニュース4
 冒頭,神崎務氏(「祝う会」事務局)が開会を宣言。
「釈迦内柩唄」の主演女優である有馬理恵さんが司会を務めたレセプションは,オープニング演奏から始まりました。演奏は,和歌山を中心に活動している教師のバンド「ラックチャイルド」。
 2曲演奏後,主催者あいさつに。
 「祝う会」代表世話人(代表世話人5人制)の山本純嗣医師と阪本康文弁護士が主催者を代表してあいさつを述べました。
 続いて祝辞。
 祝辞は,石川元也弁護士と良原栄三弁護士。石川弁護士は,事務所を創設した故野間友一弁護士が和歌山に来る前に在籍した東中法律事務所の先輩弁護士。同弁護士は,「勤評闘争の高まりなどを背景に和歌山の民主陣営から要請を受け野間弁護士を送り出した」と当時の経緯を語りました。野間弁護士が創立した事務所に入所し初パートナーとなり,現在,田辺市に事務所を開設している良原弁護士は,「私はお祝いよりお礼を言う立場」としつつ,和歌山合同法律事務所と名付けた思い出などを語りました。
 乾杯。
 乾杯の発生を武内正次祝う会代表世話人(県地評議長)が行い乾杯。
 歓談へ。
 歓談の合間に,スピーチ(竹内良平(日本共産党和歌山県委員会委員長)氏,松下義和(元関西電力人権侵害・差別是正訴訟原告)氏,松井和夫(市民オンブズマンわかやま代表)氏の3人。),旧所員紹介,50年のスライド上映,『「釈迦内柩唄」と私』と題した司会の有馬さんの語りを行いました。
 現所員紹介と100周年宣言
 創立50周年という節目に,100周年に向けて,その決意を宣言しました。
       100周年宣言(しおり)
 閉会あいさつ
 閉会のあいさつは,代表世話人の市川純夫(和歌山大学名誉教授)氏が行いました。同氏は,ご出席へのお礼を述べるとともに,引き続き「釈迦内柩唄」の舞台公演も成功させようとチケットの普及への御協力を訴えました。
 
  

第1回「創立50周年を祝う会」を開催

 当法律事務所は,今年11月に創立50周年を迎えます。それに先立ち,この5月8日,第1回「創立50周年を祝う会」が県教育会館大会議室において開催されました。
 「祝う会」に参加し協力するとする団体の担当者や個人の方々約50人の参加のもと,祝うための事業として,「記念レセプション」と有馬理恵さんが主演する「釈迦内柩唄」の公演をメインをして実施することや,その実施に責任を負う会の役員を選出しました。
 なお,メイン企画の詳細と役員の方々等は次のとおりです。(畑中正好記)
 
メイン企画 
・ 「記念レセプション」
 日時  9月20日PM6時30分~
  場所 ホテル・ダイワロイネット
 ( 5,000円程度の会費をお願いする予定です。)
・ 「釈迦内柩唄」公演
  劇団・希望舞台 主演・有馬理恵
  演出・米倉斉加年 
        日時 11月13日 昼・夜の2回上演
        場所 県民文化会館小ホール
        入場料3,000円
役 員(敬称省略)
  代表世話人 市川純夫,久保善秀,阪本康文,武内正次,山本純嗣
  事務局長    畑中正好
 事 務 局    神崎務,中井康久,中北孝次,山入桂吾,山路直美 
構 成         
   祝う会に参加し協力するという28団体及び10人の個人(他に,参加できないが協力するという19団体及び13人の個人)

 とりくみニュースNo1

12年度の会長に当事務所の「阪本康文弁護士」が選出されました

 この度,当事務所の阪本康文弁護士が,和歌山弁護士会の次期2012年度の会長に選出されました。任期は,4月1日から一年間です。
 会長に就任することが決まった阪本弁護士は,同時に選出された3名の副会長とともに1月24日に記者会見をし,「トラブルに関し,対話を促進しよりよい解決を図ることのできる機関の設置をすすめ,串本地域に常設の法律事務所の設置をすすめる」と抱負を語りました。
当日配布された資料を添付します。      (事務局長畑中正好)

      2012年度和歌山弁護士会の会務について

      略歴

ALS患者の介護時間「1日20時間」の仮義務付け決定を得る - 芝野友樹弁護士

「やったー。」と思わず叫びたくなる決定がなされた。9月27日のことである。昨年9月に,人工呼吸器を付けて生活しているALS(筋萎縮性側索硬化症)の和歌山市の男性(75)が24時間分の介護給付を求めて,和歌山地裁に行政訴訟を提起していた裁判において,同時に申し立てていた裁判の結果がでるまでの仮の24時間分の介護給付申立について,同裁判所が,介護時間を1日20時間仮に義務付けることを決定したことだ。これは,現在の12時間とする介護時間に比べると8時間増となる画期的な内容であった。また,公的介護サービスの提供時間をめぐって自治体に仮の義務付けが出されたのは全国初という。
 しかし,介護サービスを提供する和歌山市は,この決定を不服として即時抗告したことから男性側も即時抗告へ。審理が大阪高等裁判所で継続されることになった。仮の義務付けは,決定が確定しないと実施されず,仮の義務付けも宙に浮くことに。
 仮の義務づけは,取り返しがつかない損害を避けるため,判決が確定するまでの早期救済措置として裁判所が仮に命じる制度である。それだけに,1日も早い実施が望まれるのに,決定が確定しないと実施に至らないのはおかしい,と思うのは私だけでしょうか。
 決定の詳細や問題点について,この男性の代理人(複数代理人の一人)をしている当事務所の芝野友樹弁護士に聞きました。

畑中 即,決定の内容で実施されないのは残念ですが,仮の義務付けが20時間も認められたこと,まずは,おめでとうございます。
芝野 私としても思わず拍手しそうになりましたが,何よりも男性の奥さんが喜びをあらわにされておられました。よかったです。
畑中 日々介護を強いられている奥さんだからこそ,でしょうね。
芝野 介護時間が,求めていた24時間とまではいきませんでしたが,8時間増えて20時間ですから,奥さんの負担は,随分,軽減さ  れることになりますからね。
畑中 ALSは進行性の難病でしょう。
芝野 そうです。脳から筋肉へ指令を伝える神経に障害が生じ,手足などの筋肉がやせて力がなくなっていく病気で,病状が進むと食事や呼吸ができなくなります。男性は,人工呼吸器なしでは呼吸できない状態になっています。
畑中 感覚や知性には問題がないのでしたね。
芝野 そうです。痛みやかゆみは感じます。しかし,自分で身体を動かしてかゆいところを掻いたりすることさえできないのです。
畑中 それは大変。
芝野 もっとも危険なのは,痰を吐いたり唾液を飲み込むことができないことです。これを,きちんと吸引しないと呼吸困難に陥ったり肺炎の原因になりますから,目が離せません。
畑中 だから,24時間の介護が必要だと。
芝野 その点,裁判所も,「現状では男性の生命や身体に重大な危険が生じる可能性」があり,「男性はほぼ常時,介護者がそばに付き添い,見守りを含めた介護サービスが必要な状態」であると認定しました。
畑中 「仮」付けを認めたことについては。
芝野 裁判所は,「同居する妻の健康状態などを鑑みると,緊急の必要性がある」としました。
畑中 奥さんは,確かご高齢でしたね。
芝野 73歳です。この高齢で,ずっとそばについて介護すること自体に不安があります。
畑中 ですね。
芝野 それを,和歌山市は,「仮の義務付けの必要性はない」などとして,裁判所の決定を不服とする即時抗告をしたのです。
畑中 えっ,仮の義務付けの必要性はないと言うのですか。それはひどい。
芝野 この決定は,確定しなければ効力が発揮しません。制度としても問題があります。仮の義務付けは,緊急性があるから認められる制度です。だから,認められた場合には,即,実施できるような制度設計にしてあるべきです。それを,実質,先に引き延ばすことができる制度にも問題があるのです。
畑中 制度は,そうであるとしても,緊急性があるとして認める仮の義務付けだから,決定された場合には,自治体としては,それに従うべきだと思いますよ,私としては。
芝野 同感です。この決定も,申し立ててから1年が経過してなされました。申し立てたときには,男性2名だったのですが,1名は,この間に亡くなられてしまいました。男性らにとっては命にかかわることですから,なおさらです。
畑中 冷たい和歌山市に負けないようがんばって下さい。
芝野 こちらとしても即時抗告し,申立どおりの24時間介護の必要性を主張してがんばっています。
畑中 ありがとうございました。
                                           (畑中正好記)

森崎有治副会長の横顔

 和歌山弁護士会の副会長に就任した森崎弁護士の「横顔」として同弁護士会の会報に寄稿しました。
                             阪 本 康 文

 森崎さんは,異色の経歴の持ち主です。1982年(昭和57年)3月神戸商科大学商経学部を卒業した後,外務省に入りました。1993年(平成5年)12月に外務省を退職しましたが,この間,エジプトに3年間,スーダンに2年間の大使館勤務をしました。
 森崎さんは,危険なスーダン勤務に懲りたのか,転身を目指して外務省を退職し,司法試験に合格しました。修習期は55期です。そして,実務修習地は和歌山でした。和歌山は特に縁もゆかりもない地ということで,たまたま和歌山になったとのことですが,私が弁護修習の指導担当弁護士となりました。このような縁で森崎さんは2002年(平成14年)10月に弁護士登録して和歌山弁護士会に入会し,私の事務所に入所しました。
 森崎さんのかかる経歴から推察されますように,中東情勢に詳しく,もちろん,アラビア語に堪能です。2001年(平成13年)9月にアメリカで同時多発テロが発生し,ビン・ラディンがその首謀者とされていますが,そのビン・ラディンが中東の衛星テレビ局「アルジャジーラ」で話しているのが分かるということで,感心したことがあります。また,森崎さんが私の事務所に入ったということもあって,2004年(平成16年)11月にエジプトに事務所旅行に行きました。そのとき自由時間を利用して,アスワンの裁判所の見学に行きました。裁判は既に終わっている時間帯でしたが,たまたま裁判所に職員の方がいて,森崎さんの通訳のもとエジプトにおける法曹事情を聞くことができました。アラビア語を実際に通訳できることに間違いないことが実証された機会でした。ただ,和歌山ではアラビア語を必要とする事件がありませんので,宝の持ち腐れ?のような状況です。
 森崎さんは,誠実な人柄で事件に真面目に取り組んでいます。会活動の関係でも,これまで刑事問題対策委員会,裁判員裁判対策本部,司法修習委員会,ゲートキーパー問題対策ワーキンググループなどの各委員を務め,2009年度(平成21年度),2010年度(平成22年度)には公害対策・環境保全委員会委員長を務めました。2011年(平成23年)1月27日には,公害対策・環境保全委員会主催で風力や太陽光発電などによる「再生可能エネルギーへの転換と推進」をテーマにしたシンポジウムを開催し,コーディネーターの大役を務めました(3月11日に発生した東北関東大地震における原子力発電所事故の悲惨を見れば,まさしく喫緊の課題です)。そして,今年度,副会長に就任ということになりました。家庭的には,森崎さんは,和歌山に定住した後,結婚し,女の子が生まれました。会長を補佐し,弁護士会の抱える様々な課題への取り組みを進めることについて,期待するところ大です。

市民オンブズマンわかやま 県の非常勤委員報酬を日額制にすべきと申し入れ

 事務所では阪本康文弁護士が市民オンブズマンわかやまの代表をし,畑中事務局長が同会の事務局長をしており,森崎有治弁護士と芝野友樹弁護士が同会をの世話人をしています。
 その市民オンブズマンで,さる3月8日,和歌山県知事に対し非常勤行政委員の報酬について,現行の「月額制」を「日額制」にするべきだとする申し入れを行いました。

 これは,8委員会(海区漁業調整,選挙管理,監査,教育,収用,労働,人事,内水面漁場管理)の非常勤委員の稼働実態を分析した結果,現行月額制は異常な厚遇を招く不合理な制度であることが分かり,その結果を示して申し入れたものです。

 分析は,まず,5年間(05~09年度)について,各年度の稼働実績を把握しました。すると,1年間稼働のないゼロの委員や,稼働がたったの1日の委員にも満額支給しています。また,欠勤し,稼働なくでも稼働した委員と同一月額でした。さらには,まったく稼働のない月が1年間に6ヶ月や9ヶ月もある委員会の委員らにも各月満額支給しています。常識的には考えられない支給です。

 次に,現実の稼働日数から日額に換算しました。すると,日額が84万円,45万円,32万円になる委員がありました。異常な高額です。稼働がなくても支給される月額制だからです。また,8割近くの委員の日額が5万円以上でした。とてもリッチで高額な報酬であることがわかるでしょう。これは「役得」という以外にないと思うのですがいかがでしょうか。

 最後に,日額にした場合の節約額を明らかにしました。オンブズマンの試算では,09年度で約7646万円だった支給額が約2611万円ですみ,約5034万円という約65・8%も節約できると指摘しています。